診療科・部門

放射線部

 

概要

脳血管障害(脳梗塞、脳出血、一過性脳虚血発作)では、片麻痺や感覚障害、失語、半盲・失明、めまい、構音障害・嚥下障害、失禁などの症状が現れます。これらの疾患は早期発見・早期治療が重要で、迅速な画像診断が欠かせません。当院放射線部は24時間体制で検査に対応し、診断に役立つ高品質な画像を迅速に提供しています。診療放射線技師は11名在籍し、CT装置2台、MRI装置3台、DSA装置、一般撮影装置、ポータブルCアーム装置などを駆使して、各種検査や治療の補助にあたっています。

 

CTとは

コンピュータ断層撮影装置(Computed Tomography:CT)を用いた検査で、X線を使用して体の断面画像を撮影します。当院では2台のCT装置を備え、各種検査に対応しています。

1階CT室(Aquilion ONE NATURE/Canon社製)

1F CTは320列Area Detectorを搭載したAquilion ONE NATUREを導入しています。
1回転を最短0.35秒、最大16cmの広範囲撮像が可能で、頭部や心臓を一度の撮影で評価できます。特に、心臓検査では動きによるブレが少なく高精度な画像が得られるほか、撮影時間の短縮により患者負担軽減と放射線被ばくの低減に寄与します。

3階CT室(Aquilion Lightning Helios i Edition/Canon社製)

3FのCTは手術室の隣に設置されており、主に術後のCT検査や病棟患者さまの検査を行っています。本装置の大きな特徴は、AIを活用した画像再構成機能を搭載している点です。AIがノイズを抑えながら細かい構造まで鮮明に描出でき、従来よりも診断に適した画像が得られます。さらに、低線量でも安定した画質を保てるため、患者さんの被ばくを抑えた撮影が可能です。

実施日時・実施時間
診療時間内であれば、予約不要でいつでも撮影が可能です。救急時には24時間体制で対応しております。通常の頭部CT検査の所要時間は約2分となっています。
注意事項
頭部CT検査では、絶食の必要はありません。
ただし、造影検査の内容によっては絶食が必要となる場合がありますので、事前にご確認ください。
CT検査の被ばく線量について
当院では、CT検査時の被ばく線量の低減に努めており、患者さまの身体への負担を可能な限り抑えた検査を行っています。
また、低被ばくでありながら高精細な画像撮影が可能です。

 

詳細につきましては、下記のPDFより参照ください。

 

CTを使った検査

単純CT

脳卒中や頭部外傷、脳腫瘍の診断に有用です。特にくも膜下出血や脳出血、外傷性出血など出血性病変の診断に力を発揮します。矢印の白くなっている部分が脳出血です。また、CTでは骨を描出することができ、3D立体像で表示することもできます。

CTA(CT Angiography)

造影剤を使用して血管を描出する検査で、当院では主に頭部血管や頸部血管を観察する為に行っています。他にも大動脈や下肢血管などの撮像を行う事も出来ます。

心臓冠動脈CT

造影剤を使用して心臓に血液を送る重要な血管である冠動脈を観察する検査です。320列CTを導入したことにより、当院でも手術前の心臓の状態を観察する事が出来るようになりました。

PWI(灌流強調画像)

造影剤を使用して、脳の血流を評価でき、血流が低下している部位や治療で回復が期待できる範囲を確認できます。短時間で詳しい情報を得られるため、迅速な診断や治療方針の決定に役立ちます。

 

MRIとは

MRI(Magnetic Resonance Imaging)

Siemens社製 MAGNETOM Spectra 3T

Siemens社製 MAGNETOM Lumina 3T

Siemens社製 MAGNETOM Avanto Fit 1.5T

X線を使用せず、磁場とラジオ波を利用してあらゆる角度の画像を得られる診断装置です。
当院では、高磁場MRI装置として上記の3台を備えています。
2025年1月から導入したLuminaはAI技術が搭載されており、画質の向上とともに検査時間が短縮されました。
また、3台のMRI体制を構築したことで、予約の取りやすさと、待ち時間が短縮されました。

実施日時・実施時間
診療時間内での予約制となっております。ただし、救急時には24時間体制で対応しております。
通常の頭部MRI撮影ですと、30分程度の所要時間となります。
注意事項
頭部MRI撮影では絶食の必要はありません。
体内に心臓ペースメーカー、人工内耳、非チタン製脳動脈瘤クリップなどが入っている方は磁気により不測の影響があるため検査できません。

 

MRIを使った検査

MRA(MR Angiography)

MRAでは血管を描出する事ができます。さらに画像をコンピュータで再構成することで、血管を分かりやすく3D表示することが可能です。
矢印の所は動脈瘤です。

DWI(拡散強調画像)

脳梗塞を可視化する撮像法です。
CTでは検出が難しい超急性期の脳梗塞も発見する事ができます。
矢印の所は脳梗塞です。

ASL(Arterial Spin Labeling)

血液そのものを目印とすることで、脳血流を可視化する事ができます。
上の画像では、時間の経過にあわせて脳血流の左右差を確認する事ができます。

心臓CINE MRI

心臓の動きを連続的に撮影する検査です。
心筋や弁の動き、血流の流れを評価でき、心機能や壁運動の異常の診断に有効です。

 

DSAとは

Allura Clarity FD20/15/PHILIPS社製

当院では、PHILIPS社バイプレーン(2管球)血管撮影装置「Allura Clarity FD20/15」を導入しています。
本装置は、従来機器と比較して被ばく線量を低減しながら、高精細な画像を提供できる点が特徴です
また、2方向同時撮影が可能なバイプレーン方式により、造影剤使用量の低減や、検査時間の短縮が可能になっています。

 

DSAを使った検査

CTやMRIでも血管の立体像を描くことは可能ですが、血流の速さや細かい血管の動きまで詳細に評価することは難しい場合があります。一方、DSAでは血管内に造影剤を流しながらX線でリアルタイム撮影するため、血流の変化や細い血管の詰まり、異常な血管の走行まで高精度に確認することができます。これにより、診断精度が向上し、治療方針の決定にも直結する重要な情報を得ることができます。